製品情報
ライブ輸送とは
READY TO USEで
輸送する方法
間葉系幹細胞や iPS 細胞、ES細胞など凍結させずに“READY TO USE”の状態(常温や培養温度帯)で輸送する方法です。
様々なコストなどの
抑制が可能
凍結での輸送と比較して、コールドショックなどの細胞損失リスク、使用までの時間的ロス、人的コスト・薬剤コストなどの抑制が可能になります。
新たな輸送方法として
需要増加
再生医療産業の発展とともに、より経済的で細胞品質保持に有利な輸送方法であるライブ輸送は、従来の凍結輸送と加えて、新たな輸送方法として需要が増していきます。
開発コンセプト
ライブ輸送を可能にする基本的な
資材構成例
ライブ輸送を可能にする基本的な資材構成は、一次容器、二次容器、三次容器、そして潜熱蓄熱材(潜熱蓄冷材)からなります。
- ・一次容器
- 培養液と細胞が入ります。輸送中でも漏れない密閉度が要求されます。
- ・二次容器
- 一次容器を保定する容器で、一次容器から万が一液体が漏れた際の外部への漏れを防止する役目も担います。
- ・三次容器
- 外部温度と遮断し、庫内温度を保持するための断熱能力が要求されるBOXです。
- ・潜熱蓄熱材(潜熱蓄冷材)
- 個体液体の相変化時の熱量維持性能を活かした特殊な材料を用いた熱源です。使用時は調温が必要です。
細胞の形態などにより一次容器の種類を選択します。一次容器の種類やCO2ガスの要否で二次容器の種類を選択します。細胞の種類や輸送の目的により潜熱蓄熱材の温度帯を選択します。輸送距離(輸送時間)や輸送中の外気温等により三次容器の種類と蓄熱材(蓄冷材)の枚数を選択します。
ライブ輸送試験
試験概要
細胞試験条件
- 輸送細胞
- iPS細胞由来神経細胞
- 輸送温度帯
- 24℃と36℃
- 輸送時間
- 48時間
- 輸送手段
- 陸送&混載(積替え複数回)※京都と東京間を往復
- 24℃はCPCや医療現場と同じ条件
- 36℃は細胞培養時の温度とほぼ同じ(37℃)
- 通常は24時間程度ですが、遠距離を想定して48時間に。
解析項目
庫内温度経時変化、振動
輸送前後の細胞数、細胞生存数、遺伝子発現量、免疫染色
使用資材
一次容器
二次容器
三次容器
潜熱蓄熱材
輸送経路
陸送工程中複数回の積替え。京都~東京間で末端輸送と幹線輸送を組み入れ。
トータル輸送時間は48時間(2日間)で実施した。
試験結果
温度経時変化
蓄熱材36℃のBOXも24℃のBOXも庫内温度は外気温に影響されず
48時間ほぼ目的温度を一定に保持した。
想定するライブ輸送活用シーン
既にアカデミアでは研究室間の細胞輸送などに多くの活用事例があります。最近では再生医療分野での臨床や治験といった場面で、ライブ輸送を検討いただく機会が増えてきております。iP-TECは再生医療の実現に伴って起こり得る輸送工程を次のように想定しています。特に自家細胞による治療、そして凍結に不向きな細胞による治療といったシーンで必要になる輸送手段になると考えています。
- ①すぐに患者に使用する治療用細胞の輸送
- ②凍結に適さない治療用細胞の輸送
- ③治療用細胞の原料となる全血の輸送
再生医療外工程のイメージ
これらを解決するのが